Shioriさん (2) NCLEX 合格!アメリカの看護師になるまで
2019年6月15日更新
《SHIORI.S プロフィール》
短期大学を卒業後、総合病院の混合外科病棟に4年間勤務。その後大学病院に就職し、手術室に配属となる。一度退職し、語学力向上を目的に長野県白馬村(冬の白馬村はウィンタースポーツをするために10万人もの外国人観光客が殺到し、海外のようになります)でイギリス人オーナーの宿泊施設とカフェで半年間働く。
アメリカの看護科編集までの体験談はこちら。
☆看護国家試験(NCLEX)の準備は?
NCLEXの準備で使用した教材は、Saunders Comprehensive Review for the NCLEX-RN, UWorld, 看護学校で開講していた10週間の NCLEX 対策コースです。
☆ NCLEX必要書類はどのぐらい求められましたか?
NCLEX受験許可申請にあたり必要となった書類は、アメリカ看護留学の Amy さんから頂いたCGFNS の申請書に加え日本語と英語の看護学校の卒業証書、卒業証明書、成績証明書、看護師免許です。その他に各種申請料の支払いと、私はNY州で申請をしたので、Child abuse と Infection Control のオンンライン学習の結果を郵送する必要がありました。必要書類を集めるのは確かに手間がかかりましたが、順を追ってAmyさんから細かく説明があり、また質問に対してもすぐに返答をして下さっのでスムーズに申請を終えることが出来ました。
一番大変だったのは、アメリカ看護様のホームページにも書かれていると思いますが卒業校への協力依頼です。卒業校にどの書類をどのように作成し、CGFNSに返信してもらうかが大変でした。しかし、この点に関してもAmyさんが、看護学校への依頼の方法、看護学校からCGFNSへの返信の英語テンプレートを送って下さったので無事に申請が出来、受験申請も渡米前には許可されていました。
☆ CGFNS等の規定は/ 日本で通っていた看護学校の単位は認められましたか?
お恥ずかしい話、私がやったことといえばアメリカ看護様に教えて頂いた書類を順々に提出してていっただけです。そのため、NY州でどの教科が何単位必要で、日本の看護学校の単位がどのように CGFNS で認められたのかもよく分かっておりません。しかし、無事に NCLEX 受験資格が下りたことを見ると、問題なく単位が認められたようです。いつも丁寧に、分かりやすく申請方法を説明して下さったこと、本当に感謝しております。
☆ 受験までの準備と時間
NCLEX の準備は日本にいるときから少しずつ始めていました。合計の準備期間は1年4カ月程です。ただ、その間ずっと集中して勉強していたわけではありません。
一番最初に星さんにカウンセリングをして頂いた日に、Saunders Complementize Reviewをアマゾンで注文しました。アメリカ留学を申し込んでから渡米までは7カ月あったので出来るだけ読み進めるように心がけました。まず最初はテキストの内容が理解できなくても、知らない単語を全て書き出し、日本語の意味を調べました。この作業にだいたい4カ月くらいかかったと思います。当然ESLも医療英語も受講前だったのでとても大変でしたが、渡米後の医療英語の予習にもなったので日本にいる時にやっておいて良かったと感じています。
その後、Saunders のテキストをもう一度最初か読み直しパソコンでノートにまとめました。Saunders はテキストを購入するとオンライン上にある NCLEX 対策の問題にアクセス出来るようになります。データーベースにはおよそ5000問あります。テキストをノートにまとめ終わってから、データーベースの問題で対策を始めました。
まず全ての問題を一度解き、間違った問題のみ再び回答。その後、再び5000問を初めからやり直し、再度間違えた問題を復習しました。受験の2ヶ月前からは UWorld に切り替えて勉強を始めました。UWorld には約2000問ありますが、こちらも2回解きました。Saundersは問題の解説が少なく、分からない点はテキストを自分で見直す必要がありましたが、UWorld は解説がとても細かくパソコンだけで学習することが出来ます。これはあくまで私の感想ですが、Saundersのテキストには NCLEX に必要なことが全て書かれているように感じましたが、練習問題では倫理やハーブなどの民間療法についてほとんど出てきませんでした。その点 UWorld はバランス良く全ての分野から問題が出ているように思いました。ただ、Saundersに出てくる問題で UWorld に含まれていない問題もあったので、結果としてどちらも使って良かったと思っています。
1日の勉強時間は多い日は1日5時間、少ない日は1日30分程度、全く勉強をしない日も沢山ありました。それでも1日に最低75問は問題に取り組むように心がけていました。今後、NCLEX の受験を考えている方の参考になれば嬉しいです。
☆ 試験の挑戦回数は?
試験は無事に1回!!!! 75問で終えることができました!!
☆ カリフォルニア州では社会保障番号(SSN)が無いと免許が発行できない事の対策
SSNの取得は看護学校卒業後まで不可能、卒業後に受験許可を申請したとしても受験までに6ヶ月程度かかってしまうと聞いたので、最初からSSNを求められないNY州での受験申込をしました。
☆ 免許を得るまでに最も苦労した事
免許を取得するまでに一番苦労したことは薬や検査データを覚えることです。疾患や看護ケアは日米で共通している部分もあり、実際に臨床で働いていた経験から解ける問題も沢山あります。しかし、日本の看護師国家試験を受験したのが何年も前だったため実際に働いていて気に留めていなかった検査データーは全て忘れていました。そのため一から覚え直す必要がありました。また、薬の名前が日本と全く違っていたり、聞いたことのない薬品も山ほどありました。暗記が大の苦手なのでとても苦労しました。
☆そうした困難の克服
検査データや薬を暗記するために、間違えた練習問題をフラッシュカードにまとめました。学校までの移動や、空いた時間にフラッシュカードを使って復習するようにしました。
☆ 試験に受かったときはどうだったか(=免許発行前の段階)
試験を受かった時は全く実感がありませんでした。自分が合格したとは信じられずとてもおかしな気分でした。試験終了後1週間くらいは不安で、何度も合格しているか確認してしまいました。まだ免許が届いていないので、今でも少しドキドキしています。
今後の目標
NCLEX に合格し、ひと段落したので、これからは学校の授業に集中したいと思います。
渡米して10ヶ月になりますが、まだまだ英語力の不足を感じています。今後は学校の勉強と同時にTOEFL の学習も進めていく予定です。 また、学校に慣れてきたら、星さんから紹介いただいたボランティアを始め、少しでも早くアメリカの医療現場を体験出来ればと考えています。
皆さんの参考になりましたか?不安は渡米後も続きますが、目標を持って前進します。