RSさん (3) 看護師ライセンスを取得するまで — NCLEX合格、卒業後の手続き
2025年9月1日掲載
RSさんの前回の体験談はこちら。
看護大学を卒業する1か月前から卒業後1か月の間は、これまでで最も緊張感があり、最も忙しい時期でした。今回は、NCLEX-RN試験対策から、卒業後の各種申請手続き、そしてOPT申請までの流れを、私の体験をもとにご紹介します。
NCLEX試験対策:Virtual ATIとSaundersの活用
私の大学では、最終学期にNCLEX対策コースの受講が必須でした。前半3か月は、Saundersのオンラインプラットフォームを使い、毎週100問の問題を解いて得意・不得意分野を分析し、簡単なレポートを提出します。
卒業1か月前からは、Virtual ATI(VATI)を使用して総復習を開始。10のモジュールのうち半分を終えることが単位取得の条件でしたが、すべて完了しないとATT(Authorization to Test)を取得できないため、私は全モジュールを完了しました。
実際にNCLEXを受けてみて感じたのは、これらのプラットフォームの問題は本番よりやや易しめであること。ただし、看護師としての思考法に慣れるという意味では非常に有効でした。
卒業後の手続き:ATT取得から試験予約まで
卒業後は、以下の手続きを迅速に進める必要があります:
VATIの残りモジュールを完了し、担当教員に報告
Pearson VUEへの試験料(約200ドル)支払い
希望する州へのライセンス申請
指紋登録とバックグラウンドチェック
大学から成績証明書の送付依頼(卒業式後2〜3週間かかる)
ATTを取得したら、試験日時を予約します。試験会場は州によって遠方になることもあるため、移動可能な場所を事前に確認することが重要です。
試験当日は、身分証明書以外は持ち込めず、寒さ対策として音の出ない素材の上着がおすすめです。試験後、非公式の合否結果は約8ドルで確認可能で、私の場合はその日に正式なライセンス発行の通知も届きました。
ライセンス取得後:エンドースメントとVisaScreen
ライセンス取得後は、希望する州へのエンドースメント申請が可能になります。必要書類は以下の通りです:
RNライセンス証明
NCLEX合格証明
指紋登録(LiveScanまたはカード)
大学の成績証明書
州看護協会への申請と支払い(例:カリフォルニアは約400ドル)
また、VisaScreenの申請も開始できます。必要書類には以下が含まれます:
高校卒業証明書
英語力証明(TOEFLなど)
看護学部の成績証明書
看護資格と国家試験合格証明
VisaScreenはCGFNSを通して申請し、費用は約740ドルです。
OPT申請:タイミングと注意点
OPT申請は、RN資格取得後の方が処理が早いと星さんから伺い、私もそのタイミングで申請しました。申請費用は約470ドル。申請には、これまで発行されたI-20やCPTのI-20がすべて必要です。抜けている期間がある場合は、DSOによる正式な在学証明書を準備しておくと安心です。
最後に
この一連のプロセスは、情報量も多く、手続きも複雑ですが、一つひとつ丁寧に進めることで確実に前に進むことができます。これからNCLEXを受験される方、アメリカで看護師を目指す方の参考になれば幸いです。
【星宣子から】
卒業前後の緊張感のある時期から、NCLEX対策、試験の流れ、そしてOPTやVisaScreen、エンドースメントに至るまで、実体験に基づいた具体的な情報を丁寧に共有してくださりありがとうございます。
特に、Virtual ATIやSaundersを活用した学習方法、ATT取得までの流れ、試験会場での注意点など、これから同じ道を目指す方々にとって非常に参考になる内容だと思います。各州ごとに異なる、NCLEX試験後の手続きや、費用面まで細かく触れていただき、今後、実際に進める際のイメージがとても鮮明になると思います。
清水様の努力と計画力、そして一つひとつのステップを着実に進めてこられた姿勢に、深く感銘を受けました。
この体験談は、今後の看護留学希望者やNCLEX受験者にとって、大きな励みとなることでしょう。
今後も、Reiさんのご活躍を心より応援しております。 目標達成まで計画的に進めて行きましょう!!!
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