気になるコロナ禍でのアメリカ看護留学・医療業界最新事情

気になるコロナ禍でのアメリカ看護留学・医療業界最新事情

2021年3月1日掲載

どうなっているの?コロナ禍の看護留学

新型コロナウイルスが確認されてから1年が経ちました。アメリカでも入国審査が厳しくなったりビザの審査が遅れたりなど、日米間の往来にも多大な影響がありましたが、今年バイデン政権が誕生し、遅延が目立っていた各審査機関が動き出しているようです。留学にも大きな影響があり、特に語学留学生数は減ってしまいました。

しかし一方で、ひっ迫する医療現場での需要を受け、看護留学や就活は活発に動いています。コロナ禍ということもあり、渡航状況や永住権申請についてご質問を頂くことが多いのですが、弊社では2020年3月から12月末の間でサポートしていた9名全員がF-1ビザで渡米して看護学校に入学しています(一部先に英語を学ぶために語学学校に入学)。コロナ禍のため「緊急面接予約」を利用しましたが、その後スケジュール通りにビザの申請が完了、現在全員が授業をスタートさせています。また、2021年に渡米を予定している6名に関しても、すでにF-1ビザ面接の日程が決まっています(2020年12月以降の渡航者は「緊急面接予約」を利用せずに通常通りの面接で問題なく進んでいます)。また、今も日本からアメリカへの航空便は多くのキャンセルやスケジュール変更が発生していますが、弊社提携会社を通じて航空券予約をした場合、欠航・スケジュール変更の場合も問題なく変更処理しているため、問題なく渡米しています。さらに、72時間前から必要になるPCR検査の手配も行っています。

渡米後の留学生活ですが、少なくとも弊社が提携している看護学校・語学学校は全校開講しており、現在はオンライン授業がメインです。また、コロナ禍で実習が中止・延期になっている看護学校も多い中、独自のネットワークにより、看護大学に代わり実習先の手配をすることで、現在サポートしている学生は全員が実習を行っています。

今年に入ってからも相談内容のほとんどが、コロナ禍のため留学を延期した方がよいかどうかという内容ですが、前述のように渡米している方も少なくありません。また、中には日本に一時帰国し、看護師として仕事をしながらアメリカのオンラインクラスを日本から受講している方もいます。ほかにも、NCLEX書類作成代行、医療英語、留学費用と期間、永住権スポンサーなどのご相談も頂いていますが、それぞれ目標に向かって、今できることに集中して一歩でも進んでください。特に留学費用や医療英語に関しては、時間をかけて準備しておく必要があります。


医療従者向けもサービスもスタート!最新医療業界事情

カリフォルニア州では、1月12日より、コロナ禍で激務の続く医療従事者に向けた宿泊サービスを開始しています。年収や勤務している病院や宿泊施設との距離などの条件がありますが、ほとんどの場合無料または低額でホテルに宿泊することが可能です。小さい子どもや高齢者のいる医療従事者にとっては非常に安全性の高いサービスとあって話題になっています(詳細は「California All: Hotel Rooms for California Workers」)。また、ワクチン接種もスタートし、医療関係者および高齢者が続々とワクチンを打っています。現在アメリカでは主にファイザー社とモデルナ者のワクチンが主流ですが、医療現場に携わる人であれば学生も打つ必要があります。

言うまでもなく、アメリカにおいて看護師は経済的にも非常に安定しており人気のある職業です。すでにアメリカに住んでいて、看護師資格や永住権を持っている方からもご相談を受けることがありますが、その内容の多くはキャリアチェンジ(現在ほかの仕事に就いているが看護師になりたい)や就職についてです。結婚や出産など、看護職から離れた理由はさまざまですが、看護師になるまで道のりは、アメリカ人にとってもかなりハードルが高く困難です。さらに日本人にとっては、語学力、資金、忍耐など多くのことが必要になりますが、その困難を乗り越えがんばっている方もたくさんいます。本コラムでも、留学や就活を経て、アメリカの医療施設で働いている日本人看護師を紹介してきました。彼らは過酷なスケジュールと感染の不安の中、今日も戦っています。もし、留学や就活の不安にさいなまれることがあったら、ぜひ彼らの辿ってきた道や現場で働く様子を綴ったコラムを読んでみてください。きっと勇気をもらえるはずです。

Katsunoriさん
広島県出身。校3年生の時に、テニス留学でオーストラリアに渡る。卒業後、1年半ほどワーキングホリデーで働きながらバックパッカーとして国内を周る。その後日本に一旦帰国し、約1年働いたのちF1ビザでアメリカ留学を果たす。LVN(Licensed Vocational Nurse)として勤務後、2016年にRN(Registered Nurse)の資格を取得。趣味はテニス、旅行、食べること。Katsunoriさんの体験談はこちら

Azusa さん
東京都出身。大学のフィールドスタディを行ったタイで、不衛生な上に充分な医療を受けられない現実を目の当たりにし、医療従事者になることを決意。卒業後は、保育園で働きながら英語を学ぶ。留学を決意し、2011年にロサンゼルスに留学するも2か月で帰国。その後、再び保育園での仕事に従事するが、諦めきれずに2015年2月に再渡米。現在はロサンゼルスの病院勤務しながら看護大学看護学部BSNに通学中。  
Azusaさんの体験談はこちら

最後に、昨年から弊社ではオンラインセミナーを行っていますが、今年は3月21日~5月21日に「2021 Zoom セミナー」を開催することになりました。今回は「アメリカで看護師になるまでの費用、期間と現状」「NCLEX書類申請での注意点と現状問題」「看護留学から永住権取得申請まで」「看護留学から永住権取得申請まで」をテーマにしています。また、前回好評だった現役看護師との質疑応答を行い、参加者の皆さんからの質問にその場で回答します。前出のKatsunoriさんやAzusaさんも質疑応答に登場して頂く予定ですので、直接お話したい方はぜひ参加してください!

セミナーの開催日や詳細はこちらをご覧ください。

星宣子から
コロナ禍だからといって留学や就職のチャンスが完全になくなっているわけではありません。焦らずにじっくり取り組みましょう!あなたの夢を応援しています!

昨年末に渡米したAさん。出迎えを担当したのは、現役看護師のAzusaさんで、Aさんとは昨年のオンラインセミナーで顔を合わせていたのですぐ打ち解けたようです。

昨年末に渡米したAさん。出迎えを担当したのは、現役看護師のAzusaさんで、Aさんとは昨年のオンラインセミナーで顔を合わせていたのですぐ打ち解けたようです。

ワクチン接種の様子。接種後15分間は医療受持者の監視下で様子を見ます。

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ワクチン接種会場で知り合った医療従事者のジェイさん。

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コロナ禍での遠距離介護(1) - 日本に緊急帰国しました

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2021年 コロナ禍のアメリカ医療、そして看護留学はどうなる?

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