2021年 コロナ禍のアメリカ医療、そして看護留学はどうなる?

2021年 コロナ禍のアメリカ医療、そして看護留学はどうなる?

2020年1月7日掲載

怒涛の2020年を振り返って

昨年は、新型コロナウイルスの影響で世界各国の経済や雇用体制、教育、生活様式が大きく変わってしまいました。アメリカでも、これまでレストランなどで働いて生計を立てていた留学生たちが、休業や時短で仕事を辞めざるをえなくなり本帰国する人も増えています。

私のライフスタイルも変わりました。まず感染を防ぐため、スーパーマーケットへの買い出しは極力控え、デリバリーサービスに頼りっきりです。毎日飲んでいるスターバックスは「Uber Eats」、そして食事も週3回以上はデリバリーアプリの「DoorDash」や「Grubhub」 を利用しています。留学生のカウンセリングは完全装備で実施していますが、医療施設や看護大学への出入りがあるため、可能な限りオンライン会議ツール「Zoom」などで対面回数を減らすなどの対応をしてきました。

しかし、こんな状況の中でも、アメリカの看護師を目指す人たちからの問い合わせや渡航は減ることはありませんでした。日本の留学提携会社からは、一般留学の申し込み者も渡航者も減る傾向であると連絡がありました。また、アメリカで語学留学を斡旋している友人からは、アメリカはコロナ感染者が増加しているためビザを取得することができない人が多いと聞いています。もちろん、看護留学にもさまざまな障害がありますが、それを跳ね返すような強い思いを抱いている人が多いのだと改めて感じています。

2021年アメリカ看護師事情

さて、気になる2021年の医療業界ですが、看護師や医療施設、病院側などの雇用主らの情報を基に、私なりに予測してみました。ちなみにアメリカで看護師になるまたは合法的に働くには、これまでもコラムに明記していますが、医療施設や永住権スポンサーとの強いコネクション無しには成り立ちません。それを理解した上で、参考程度に読んでいただければと思います。

まず、アメリカの看護師不足は非常に深刻です。2009年まで続いたアメリカ看護師永住権取得優先特別法案は、アメリカ移民局が看護師不足のために海外の看護師たちを雇用するというものでした。この特別法案が2021年に再開されるという話もあるのですが、こればかりは法律や移民局との兼ね合いがあるので待つしかありませんが、再開されることがあればすぐにご報告します。

しかし、コロナ禍においては、外国人看護師でも需要は高く、現在弊社がサポートしている学生の中には、NCLEX合格後に、看護大学の卒業を待たずに看護師永住権スポンサーを決定している人もいました。さらに面接で、一般的な給与をはるかに上回る額を提示されたそうです。なんとOPT期間中であれば、就労経験がなくても時給42ドルでスタートというからびっくり! もともと、看護師は高給取りですが、その額を聞いてさすがに私も驚きました。医療従事者の年収については「医療従事者の気になる年収!2019年度ベスト・ヘルスケア・ジョブ」をご覧ください。

また、学生も引っ張りだこです。私はこれまでPCR検査を2回受けていますが、ドライブスルーではボランテイアとして看護学生がサポートとしている場所もありました。また弊社サポート中の学生の中にも、日常会話ができればコロナキットやサニタイザー、マスクなどを配布するボランテイアをしている人もいます。このような現場とのつながりも学生にとっては大切だと思います。

そして、ここ半年ぐらいは、医療施設などの雇用者が、びびなびコラム「チャレンジ!看護留学&就職 ~アメリカで看護師になるには~」弊社で掲載している体験談をわざわざ翻訳機能を使って読んでいるという話を聞くようになりました。そして実際に、昨年の11月頃から、コラムや体験談に登場した学生について聞かれることが多くなってきました。先方から学生について確認される事項は以下の通りです。

  1. NCLEX試験に合格してアメリカに滞在しているのか?

  2. BSN取得はしているのか?

  3. 日本での経験はあるのか?具体的にどの科で働いていたのか?

  4. 推薦できる人材か?

  5. 英語力、医療英語は?

つまり、医療業界も学生のうちから採用したい人材を探しているわけです。こういったことも踏まえ、やはりアメリカでは看護師の需要がどんどん高まっているなと実感しています。また、それに伴って、外国人看護師の永住権取得や就職活動においてもメリットは増えるのではないかと予測しています。

最後に、看護留学を目指していたけれどコロナ禍で渡航時期を変更しなければならなかった人がたくさんいると思います。けれど、どうかあきらめたり投げ出したりせずに、この機会を自分のための投資時期だと思ってください。日本にいる間に、以下のことをやっておくのもお勧めです。

1. NCLEX書類申請開始

 受験許可証を取得するまでにも時間を要します。

 「アメリカ看護」のNCLEX受験サポートについて詳しくはこちら

2. 英会話と医療英会話オンラインを受講

 看護学校でもインターン先でも、医療英語は必須。しっかり語学力を上げましょう。

 「アメリカ看護」のオンライン医療語学対策について詳しくはこちら

3. 貯金

 貯金は多ければ多いほどよし。物理的・精神的に追い詰められないためにも必要です。

どんな状況下においても腐らずに何事も全力投球できる!

そんな人間性をアメリカの医療業界は求めています。夢を叶えられるように一緒にがんばりましょう。2021年も全力で応援します!

気になるコロナ禍でのアメリカ看護留学・医療業界最新事情

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