新型コロナワクチンについて 現場アメリカ看護師の皆さんに伺いました!!
2021年6月1日掲載
Cさん
◆ アメリカではどんなワクチンがありますか?
モデルナ、ファイザー、ジョンソンエンドジョンソン
◆ Cさんは何のワクチンを接種しましたか?
モデルナです。
現場でよく耳にするのが「94.1%予防に効く」とされ、2回の接種が必要です。
◆ どんな症状が出ましたか?
私の場合1回目の時は、すぐに症状は出なかったものの翌日は腕が上がらず、家事や日課の散歩もできないくらい痛みがありました。頭痛や気だるさはあまりなかったです。2日もすると、腕の痛みもなくなり通常の生活ができました。
2回目は接種した日に頭痛と腕の痛みがありましたが、その日は普通にすごせました。しかし翌日の朝から体が震えて、頭痛と全身に痛みに苦しみました…。実は、ワクチンを受けるまえにコロナにかかってしまい、その時に味わった体の震えと全身の痛みは全く同じでした。その後3日間は、寝たきりになり苦しかったですが、ワクチンの効果を感じました。
私はタイレノールなどの薬は飲みませんでした。人によって、発熱などがあり、薬を飲んだ方もいらっしゃるようです。
◆ ファイザーについて教えて下さい。
ファイザーもモデルナと同じ高い予防率で2回の接種が必要です。私の周りにはファイザーを接種した方が多いです。
モデルナと同じ筋肉痛のような痛みはあるものの、ほとんど副作用はなく回復するのは早かったようです。薬を飲んだ、いう話もほとんど聞かなかったので、ファイザーはモデルナに比べると精神的に楽なような気がします。
職場では、モデルナよりもファイザーを希望するナースが多く、実は私もファイザー希望でしたが、その時は供給量が少なかったので、接種してもらうまでに時間が必要だったのでモデルナにしました。 今は待つこともなくすんなり接種できています。
◆ 3つ目の、ジョンソン&ジョンソンについて教えて下さい。
1回の接種のみです。低い確率ではありますが、血栓ができやすいとのことで、もし日常的に服用している薬があるなら注意が必要とのことです。
例えば、避妊薬など毎日飲まないといけないかつ、避妊薬も血栓ができやすいので医師の相談が必要です。1回の接種で完了するのと、ほとんど副作用がないという事で、ジョンソン&ジョンソンを希望する人が多いのが現状です。
※因みに、私(星)は ジョンソン&ジョンソンでしたが、接種2日目は恐ろしく眠くだるかったです。
ワクチンにはまだまだ未知な部分が多く実際の効果力などはは今のところわかっていないことが多いのが事実です。皆さんもワクチンを選ぶ際には、事前に調べた方が良いかと思います。
Kさん
◆ 各社の違いについて、教えて下さい。
ワクチンの各社に関する違いですが、自分と周りの人達がファイザー製のワクチンしか受けてないので、モデルナとJ&Jに関してはよく分かりません。特にJ&Jワクチンに関しては誰も摂取した人を知らないので。。。なので一般的な各社の違いと、ファイザー製に関する個人的な経験を語らせていただきます。
ファイザー製ワクチンですが、ご存知の通り2回の摂取が必要です。モデルナも確か2回の摂取が必要で、J&Jに関しては1回で良いです。ただ、4/14のニュースで血栓などの重篤な副作用があがっているのも関係してるのか、周囲でJ&Jを摂取した人、または医療施設を知りません。細かい薬理作用などは分かりかねますが、各社で摂取回数が違います。
◆ Kさんの個人的な経験と見解を聞かせて下さい。
僕は今年の1月末に当時の職場でファイザー製ワクチンの1回目を受け、2週間後に2回目を受けました。普通のインフルエンザのワクチンと同じく筋肉注射で腕に注射されました。
1回目の摂取で、摂取事の痛みはなく普通の予防接種といった感じです。摂取してから腕に痛みがでてきましたが、インフルエンザの予防接種と全く同じ感じで、翌日まで鈍い痛みが続きましたが、生活に支障はありませんでした。他の同僚は何人か発熱、倦怠感、四肢の痛みなど訴えていましたが、どの症状も2日以内に消えていました。
当時の職場はlong-term care facilityで、130人程の高齢者がいました。数人は微熱がある程度でした。
2回目の接種では、接種直後から腕の痛みと軽い頭痛がありました。ちょうど半日経ったあたりから倦怠感、震え、微熱が12時間ほど続いたので、Tylenolでごまかしました。周りの同僚も1回目より2回目に副作用を経験する人が多かったです。
職場の130人の患者達は3、4人ほど微熱や倦怠感を訴える人がいましたが、重篤な副作用を経験した人はいませんでした。老人より若者の方が副作用が出る確率が高い印象でした。
SUさん
2020年の12月から始まったワクチンの接種も2021年5月に入り、CA州では、ワクチンの1st dose接種(約50%)、fully vaccinated(約33%)とワクチン接種が進み、コロナ検査陽性者が急速に減ってきている状況です。ワクチンの接種対象年齢も引き下げられたり、マスク着用の義務の解除のニュースが流れるなど、コロナの終息と経済の回復に向けて良い方向に進んでいるように思います。
2020年に世界中で爆発的に広がったコロナ感染者が、ワクチンによって、目にみえる形で減っている様子は、本当に信じられないくらい喜びを感じますし、実際の現場でも目に見えてコロナ患者は減少しており、通常通りの忙しさに戻っているという話も聞きます。
ワクチンの普及が進んでいく中でも、感染症に対する考え方や対策は新しい習慣として学習したことを継続していく事で、今後、季節性の病原体の流行や変異種などの流行が起こりにくい世の中になっていって欲しいと思います。
ワクチンの普及率が順調に伸びているのは、アメリカ国内での状況であり、ワクチンを生産出来る国と供給してもらう国とでは、普及していくのに時間差が生じています。また諸外国では、変異種による感染拡大、医療物資不足、ワクチン不足、人材不足など、まだまだ大変な状況が続いています。直接的に看護師として関わる事は出来ないけど、必ず終息する日は来ると願いながら、自分に出来る事を続けていけたらと思います。
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今回はカリフォルニアで看護師として働く3人にアメリカ医療現場でのコロナの様子を聞く事が出来ました。
お忙しい中、本当にご協力いただき有難うございました。
アメリカ看護留学
星 宣子’