ますます高まるアメリカ看護師 RN需要

2018年4月更新

10年ほど前から、看護師を中心としたアメリカ留学ビジネスを展開してきましたが、今アメリカで看護師の需要が拡大しているのを実感しています。ジョンソン・エンド・ジョンソンが運営しているウェブサイト「Discovernursing.com」に興味深い記事が掲載されていました。アメリカで働く看護師の就活状況、年齢、需要などが、グラフで分かりやすく説明されています。

アメリカ医療従事者たちの現時点での就職状況と勤務先

demand1.jpg

Source: Bureau of Labor Statistics

看護師たちはさまざまな医療施設で働いています。病院、医療機関団体、個人病院、個人介護施設、訪問看護サービス、政府介護施設、各個人事業主となっています。

弊社でサポートしている看護師留学生の多くは、就職して1~2年の間は、個人病院や政府介護施設、政府医療機関や個人介護施設で働く人が多いです。3年目になると、日本での経験も加味され、病院や医療機関団体へ登録し職場経験を増やしていき、同時にパートタイムで訪問看護も始める人が多いです。

看護師は、アメリカ国内で最も急成長している職種であると言える

demand2.jpg

ource: Bureau of Labor Statistics

2018年には、アメリカで320万人の医療従事者の必要性が見込まれているそうです。個人的には、2028年のロサンゼルスオリンピックを睨み、海外看護師の需要もこれからもっと増えると思います。特にバイリンガル看護師は重宝されるでしょう。例えば日本で看護師の経験があり、アメリカでNCLEX/RNライセンスを取得し、さらにアメリカの医療業界を経験していれば、なお良いと思います。

弊社では、英語力アップをベースに、医療英語コースやNCLEX書類作成代行、看護学校編入サポート、就職、そして誰もが望む永住権取得までのトータルサポートをしております。2018年に入ってからは、推薦できる人材であれば、25名までの看護学生に永住権サポートを行う施設と提携し、NCLEX/RNライセンス取得に加え、確実にアメリカで看護師になるためのサポートをすることができるようになりました。過去9カ月の間に、3名の看護留学生の永住権取得を果たしましたが、スポンサーはいずれも、日本との繋がりを持っている医師や医療団体です。

 

正看護師や准看護師を最も必要とする場所は、個人開業施設である

demand3.jpg

Source: Bureau of Labor Statistics

アメリカは、高額な医療費がかかるため、病院へは通院できない患者の数は、ますます増えると予想されています。

 

2020年には80万人に。年々需要が高まるアメリカ正看護師の数

demand4.jpg


Source: www.rwjf.org

 

40歳以下の医療従事者数

demand5.jpg

Source: Thefutureofnursing.org

上記の表によると、2008年時点で、40歳以下の看護師は全体の30%ほど。実際、リタイアをすることなく65歳過ぎても働く看護師が非常に多いです。私の知っている病院では、85歳の看護師が4名、また看護師教育施設や長期介護施設には70歳の現役看護師が25名もいました。夜勤だけのベテラン看護師もおり、病院や介護施設で勤務しています。ちなみに、私が入院した病院では、昼間は40歳ぐらいの看護師でしたが、夜になると60歳ぐらいの看護師が担当していました。

 

高学歴を目指すアメリカの看護師

demand6.jpg

Source: TheFutureofNursing.org / InitialFindings2008.PDF

アメリカの看護師は、ライセンスを2年ごとに更新する必要があり、常に勉強したり、セミナーに参加したりするというのが主流です。RNになってもADN (Associate Degree Nursing)からBSN(Bachelor Science Nursing)を目指し、専門看護師を目指す人が多く、高学歴志向です。理由の一つとして、給与や福利厚生面も含めて、大きく学歴によって差別化されていることが挙げられます。

出典:Nursing Now
www.discovernursing.com/nursing-now#fact-2

星宣子から
私が考える海外看護師の展望

「英語が話せなくても、アメリカで看護師になれる?」
正直申し上げて…なれません。

「NCLEXに合格してRNのライセンスを持っているからアメリカで看護師になれる?」
…なれません。

「現地の医療従事者とのコネクション無しで、アメリカで看護師になれる?」
…なれません。

10年前までは、フィリピン人の看護師が、語学力に長けているという点で、アメリカ国内であればどこでも、比較的就職しやすいという傾向がありました。ここ5年では、韓国や台湾から渡米した看護師のアメリカ国内の需要が高まってきています。その理由の一つとして、彼らは自国の看護学校在学中に、英語で授業を受けているということがあります。弊社では、ここ数年、日本人看護留学生の永住権取得サポートを行っていますが、まだまだ日本人の英語力は低く、推薦に値する人材を見つけるのに苦労しています。もちろん人間性も大切ですから信頼できる方というのが第一条件ですが、それでも英語力が伴わなければ仕事もままなりません。アメリカ人を含めれば、NCLEX/RNの資格を取得している人は、星の数ほどいます。またアメリカで看護師として働くには、現地の医療関係者との強いコネクションと個人の努力なくしては不可能と言えます。

2018夏 日本セミナーレポート:第1弾

2018夏 日本セミナーレポート:第1弾

NEW!! 2019年HAWAII 医療英語受講生募集!