Misaeさん (3)  アメリカ看護師永住権取得までの道のり

Misaeさん (3) アメリカ看護師永住権取得までの道のり

2020年6月1日掲載

【Misaeさん プロフィール 】

大阪出身。日本の看護学校を卒業。4年前に渡米し、ロサンゼルスの看護大学に入学。2020年、グリーンカードを取得。

念願のグリーンカードを取得!怒涛の日々を振り返って

永住権プログラムの申し込みから11か月が経ち、先日、ようやく労働許可証を受理してもらいました。今の率直な気持ちは、やっとここまで来た!という思いです。看護大学入学、学生生活、OPT、NCLEX 受験、VISAスクリーン、看護師免許のエンドースメント(トランスファー)など、振り返るといろいろなことがあり、どの時期も言葉では言い表せないほど本当に大変でした。

個人的に、日本とアメリカの生活で一番大きく違うことは、まず公共機関の時間の不正確さだと思います。電車やバスはほぼ時間通りには来ませんし、レストラン等も本来オープンしている時間にオープンしていないということが多くあります。また、アメリカにはいろんな人種の人がいるので、日本人の“普通”は通用しないと思っていた方が良いと思います。

看護大学入学時で大変だったのは、当時、なかなか家が決まらず、家探しと看護大学入学の勉強を同時に行っていたことです。渡米してすぐ、ホームステイをしていたのですが、契約が2週間だったので、すぐ次の家を見つけなければならず、そのプレッシャーと勉強のストレスが大変でした。また、学校では勉強のペースがつかめず苦労しました。入学時は授業についていけず、先生が何を言っているのか分からないということも多々ありました。宿題、テスト、ミッドターム(中間試験)、ファイナル(期末試験)、レポートの提出と、やらなければいけないことが山ほどあり、自分の勉強のリズムがなかなかつかめませんでした。それでも授業や提出日は迫ってくるので、やるしかないという状況で、睡眠時間を削って勉強していたのを覚えています。ただ、勉強のリズムや要領がつかめてからは、徐々に睡眠時間を確保できるようになり、息抜きをする時間も取れるようになりました。

OPT期間中で苦労したのは、仕事探しです。特にロサンゼルスは車社会なのですが、私の場合、車を持っていなかったので、面接に行き、良い条件の仕事があっても通勤できないという問題もあり、余計に仕事探しが大変だったと思います。最終的にクリニックでOPTをさせてもらったのですが、一緒に働いていたスタッフがとても良い人達で、丁寧に教えて頂いたので、OPT期間中は楽しく働けました。

NCLEX 受験では、やはり勉強で大変な思いをしました。NCLEX は日本の看護師国家試験のように年1回というものではなく頻繁に受験日が設けられています。ですので自分の準備が整えば、自分で予約をして受けることができます。逆を言えば、都合の良い時に受けられる分、先延ばしになり、中々受験できないということにもなります。ですから、NCLEX は自分との闘いでした。毎日近くのカフェに通い、朝から晩まで勉強していました。勉強を始めたばかりの頃は、分からない単語だらけで、1問解くのに1時間かかっていました。また、VISAスクリーン、エンドースメントの際、日本の看護学校に書類記入の依頼や授業の単位の変換、受講した全教科の概要作成をしなければならず大変でした。日本の看護学校とやりとりは、時差の兼ね合いもあり、中々スムーズにコンタクトが取れないというストレスもありました。

OPTが終了し、労働許可証が受理されるまでは、特に金銭的に余裕がなく、精神的にも辛かったです。何度も泣き、諦めそうになったことや、何のためにアメリカにいるのか分からなくなったことも度々ありました。それでも、ここまで来れたのは、星さんを始め、周りの方々のサポートのおかげだと思っています。私の場合、誰かに話しを聞いてもらうというのが自分のストレス発散方法の1つなので、気持ちが落ち込んだ時は、誰かに話しを聞いてもらっていました。幸い、私の周りには話を聞いてくれる人や支えてくれる人がおり、辛い時はマイナス思考になりがちですが、そんな時に精神面のフォローをしてくれた方の存在はとても大きかったと思います。

自分を信じ、信頼できる人のアドバイスを聞く

また、私は常に、なぜ今自分がそれをしているのかと自問自答していました。全てはアメリカでRNとして働くという自分の夢を叶えるためだと思うと、自然とまた頑張ろうと思えました。「努力は裏切らない」という言葉がありますが、私はこれを身をもって経験しました。結果がどうであれ、自分が頑張ったこと・やってきたことは、必ず次につながるということです。そして、長い間努力を続けることができたのは、自分のやりたいことをするために必要な過程だったからだと思います。いつでも日本に帰ることも、辞めることもできたのですが、RNとして働くというのが私の夢であり、本当にやりたいことだったので、どんなに辛い状況でも頑張れたのだと思います。それから、自分の信頼できる人のアドバイスは聞くということ。誰が信頼できるかというのは自分の見る目にかかっていますが、とにかく自分が信頼できると思える方のアドバイスは必ず聞くべきだと思います。

「周りの方々のサポート」

「努力する」

「信頼できる人のアドバイスは聞く」

この3つがあり、私はここまで来れたと思っています。現在、看護師として働きながら永住権を待っていますが、看護大学入学前の自分を振り返ってみると、やはり経験した分、人として大きく成長できたと思います。今まで分からなかった自分の長所や短所に気付くことができ、ストレスコーピングが今までよりもスムーズに行えるようになりました。また、英語は渡米時よりも確実に伸びていると思いますし、看護学校卒業、NCLEX 合格と、少しずつ努力し、現在RNとして働けているのは、何よりも大きな成長だと思っています。“働く”ということで、今までとはまた違った大変さがありますが、アメリカで看護師として働けるということに喜びを感じ、今まで支えてくださった星さんやアメリカ看護のスタッフの方への感謝を忘れずに頑張っています。今は医療施設で働いているのですが、いずれは病院で働きたいと思っています。


星宣子から

弊社では、看護留学をはじめ、書類作成代行、医療英語クラス開講、そして永住権スポンサーサービスなどを行っています。今回は、スペシャルインタビューとして、Misaeさんと共に渡米し、グリーンカードを申請したご主人のK.Sさんに、グリーンカード取得についてお話をお伺いしました。

グリーンカード取得について(K.S.さん)

グリーンカード取得のプロセスで最も不安だったのは、進行状況が分からず、ただ待つしかなかったこと。何か問題があったのではないかと、たびたび心配になっては、星さんに連絡を取っていましたが、何とか無事に8割くらいのプロセスを完了することができました。星さんとお話をする際は、細かなことや、質問にも的確に答えて頂けるのでありがたかったです。

現在、面接の日時を待っている状況で、やはり不安はあるものの、これまで1つ1つ確実にステップを完了してきた実績が、不安を煽らない形になり、精神的にも今までと比べて楽な気持ちがします。「待つ」ということは必要不可欠であり、強くなるための試練のように思います。振り返ると、3~4カ月ほどの工程ですが、私にはとても長く感じました。ただ待つだけではなく、次のステップの準備期間に時間を当てることで、スムーズに物事が進んできたと思います。どんな時でも、自分ができることがあると思うので、これからは面接に向け準備をしていきます。

これからグリーンカードの申請を考えている方々に、何かアドバイスがあるとすれば、専門知識がないのに自分の判断で物事を進めないことです。私はプロセスを進める中で、ことあるごとに星さんにご相談しましたが、もし相談無しに自分の判断で行動をしていたら、確実に問題は山積みになっていたでしょう。思い込みによる行動はグリーンカード取得にとってリスクでしかありません。自分で考え、自分で行動するということは私生活においてはとても素晴らしいと思いますが、グリーンカードのプロセスには通用しないのです。これは星さんに相談をしてきた私が痛烈に感じたことです。グリーンカード取得を考えている方は、とにかくプロの方に一度相談をし、さらに検討し進めていくことが最善の一歩であると思います。

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