看護師資格を取っても、永住権が取れず帰国する人が増えています!

看護師資格を取っても、永住権が取れず帰国する人が増えています!

先日、ある女性からEメールをいただきました。彼女は以前、弊社でのカウンセリングを受けたことがあり、再度カウンセリングのお申し込みをいただいたのです。彼女のEメールを読んで、私もいろいろと思うことがあり、今回は彼女の了承を得て、その内容をご紹介したいと思います。


A.M さん(埼玉県出身 37歳 看護師歴12年)

※メールの内容は中略・修正しています。

2017年3月末に退職を決め、アメリカ看護留学を斡旋している会社に相談したりセミナーに参加したりしていました。星さんのカウセリングを受けたのもその頃です。しかし経済的な理由から、なるべく費用の掛からないところを選び、アメリカで看護師をしているという方とDMで連絡を取るようになりました。当時は本当に親身になってやってくれたのですが、途中から急に連絡が取れなくなり不安になったことも…。

その後、SNSで知り合ったアメリカで現役看護師として働く方たちと知り合い、いろいろな情報を得て、ほぼ自力でようやく看護師ライセンスを取得することができました。ただし、合格後に相談に乗っていただいた人たちに永住権のことを聞くと、そのほとんどが、実はアメリカ人との結婚で永住権を取得していたり、ご主人の帯同渡航で何らかのビザ取得していたりしていることをことを知りました。

私にはその選択肢はないので、ハワイなら日本人も多いだろうと考え、永住権スポンサーになってもらえるように履歴書を送り、渡航して面接へ行ったことも数回ありました。ちなみに、ニューヨークでは、アメリカの看護師ライセンスを持っていれば永住権スポンサーは確実だと言われたこともありましたが、結局、私の英語力では無理だと言われ諦めることになりました。ハワイで連絡を取っていたところは、永住権スポンサーをすることは可能と言いながら、実際には、これまで誰1人として実現できた人はいないことが分かりました。さらに、別件で調べていたニューヨークの派遣会社でも、そもそも看護師としての永住権を取得することはできないことが分かり、もう何が何だか訳が分からなくなってしまいました。

結局、アメリカの看護師ライセンスを取得して4年も経っているのに、永住権がないため働けず、ただライセンスを延長している現状です。でもやはり、どうしてもアメリカで医療従事者として永住したいのです。星さんのカウンセリングを受けたのは随分前ですし、今頃になってお願いをするのは恐縮ですが、サポートしていただくことは可能でしょうか?


実は、A.Mさんのような方は少なくないのです。永住権サポートの目処が立たず、OPTを終了して帰国、またはOPT半ばで帰国する方もいます。ここ最近では、資格をトランスファーしたにもかかわらず永住権サポートが下りずに帰国という方が2名おりました。また、永住権を取得しているのに、配偶者の仕事で他州に引っ越し、その州の看護師ライセンスにトランスファーできない方もいます。

その原因は、日本人を含む海外の看護師たちが、アメリカで看護師になるための必要書類を揃える際に確認ができていないことにあります。看護師として永住権を取得するには、NCLEX 書類申請時の書類内容も含め、日本での看護師での勤務記録など全ての書類が重要になります。万が一不備があってもすぐに対応できれば良いのですが、例えば NCLEX 書類は自分で行い、ほかの書類は斡旋会社で行っている場合、どこまできちんとできていて、どの時点で不備があったのか調べるのは難しいのです。

ちなみに、弊社のクライアントさんは、日本にいる時から看護学校の入学手続きを終え、渡航後、数年間かけて卒業し、OPTの開始をする方が多いです。基本的に、看護科編入の時点で、弊社のサポートは終了し、同時にその後の私とのカウンセリングは任意に変わります。

しかし、その後も継続して看護科のターム毎にカウンセリングをしている方であれば、看護科での状況も本人から把握できることに加え、卒業時期を迎えたOPT時期や SSN 取得時の注意事項に関しても看護大学とのやり取りがスムーズになります。しかし、看護科編入後から一切連絡が取れなかった方は、OPT申請や永住権サポートのために就活をする頃になって、書類の不備が見つかると再調査をしなければなりません。正直、このようなケースは非常に多いです。A.Mさんのように、英語力が理由で永住権をサポートできないこともあると思いますが、実は書類の不備が原因である場合がほとんどで、それを知らない方もいます。

そして、最も気を付けてほしいのは、人づてに聞いた話やネットの情報をうのみにしないこと。アメリカで看護師として働いている日本人に経験談等を聞くのは良いと思いますが、ライセンス取得や永住権取得は、個々によって状況が変わるため、また法律が変わることもあるので、十分注意してください。

なお、A.Mさんとは、その後何度かメールのやり取りやミーティングを重ねましたが、残念ながら、書類等が不備なため対応が不可能という結論にいたりました。このような問題を解決するには、以下のような対策が必要です。

◉ アメリカで働きたいなら、NCLEX 書類申請の時点で、永住権取得を意識した書類作成申請が必須。

◉ 日本の看護師資格 ADN だけでは、アメリカの看護師として永住権を申請することは不可能なので、看護大学に入学・編入する。

◉ 看護留学生として、OPT 期間を利用し、自分をアピールできる就活の場を作る。

◉ 看護大学進学も検討する(BSN など資格によっては SSN 取得もできる)。

◉ 実習などの際に医療現場で働き、良いコネクションを持つ人物とつながる。

現在、看護留学を検討している方は、必要書類の提出や学校選びなどはもちろん、就活、その先の将来を視野に入れて進めることが重要です。そして、最新の情報を提供できる看護留学の専門家に相談してください。

弊社で渡米前からOPT、そしてつい最近永住権サポート開始のNAさんメッセージはこちら

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